2012年6月7日木曜日

日本刀と忍者刀のそれぞれの違いや、メリット、デメリット等教えてください。

日本刀と忍者刀のそれぞれの違いや、メリット、デメリット等教えてください。







・日本刀

古来から武器としての役割と同時に美しい姿が象徴的な意味を持ち、美術品としても評価の高い物が多い。古くから続く血統では権威の証として尊ばれていた。また武家政権を背景に「武士の魂」として精神文化の支柱として機能した。



その特徴は、"折り返し鍛錬法"で鍛え上げられた鋼を素材とする点と、刀身となかご(茎、中心)が一体となった構造である。茎には刀身を目釘で柄に固定する目的の孔(目釘孔)が設けられている(稀に奉納用の刀などで目釘孔がないものもある)。また、日本刀は諸外国の刀剣類と異なり、外装品(拵え)とは別に刀身自体が美術的価値を発揮していることを以って最大の特徴である、と言える。



・忍者刀

現在「忍刀(忍者刀)」として伝えられているものは、普通の打刀と脇差の中間の長さ、長脇差と分類されるサイズのものが大半である。日本刀独自の反りは少なく、「直刀」に分類される刀身形状である。

鍔は大き目で角張っており、下緒は普通の刀のものより長く、鞘は光を反射して目立たないように艶消しに仕上げられ、先端の鐺(こじり)は金属製で鋭角に仕上げられている。





忍刀の鍔は大き目で角張っており、ここに足をかけて踏み台代わりにも使用された。刀には普通鞘に下げ緒という紐がついているが、忍刀のそれは普通の刀のものより長く、刀を1mほどの踏み台代わりに使った後、回収するのに利用できた。鞘は黒塗りだが反射して目立たないように艶消しされ、先端の鐺(こじり)は地面に突き立てやすくしたり、武器として使用する為に金属製で鋭角に仕上げられていた。また、これを取り外すことができるものもあり、ここに薬などを収納したり、また筒状になった鞘をシュノーケルのように使って水中に隠れるときに使ったともいう。しかし物理的にみて鞘はシュノーケル代わりに使うには長すぎてよほどの肺活量をもつ者でなければ呼吸が難しくなる為、現在ではその方法は実際には用いられなかったのではないかと考えられている(分解できた可能性はあるが現存しない)。





忍刀を用いての戦い方に「座探りの術」といわれる技術がある。暗闇の中で戦う時、さやを刀の先にひっかけて相手の位置を探るのである。先に引っ掛けるので当然長さは2倍になる。この時下げ緒の端を口にくわえる。さやの先が相手に当たって外れたとき、またはさやを相手が切り払った処で直進して刺す。さやは吹き飛ぶが、下げ緒を口にくわえてあるので暗くても回収できる。



もっとも、忍者は直接戦闘することを極力避けた。侍が用いる普通の刀に比べ忍刀は短く、反りが少ないために切断力が劣る。極端に狭い場所を除き、技量が拮抗していれば明らかに不利である。

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